除草作業時間が大幅に短縮しました
新潟市北区で主に自然栽培での米作りに取り組まれている星野様。平成21年に兼業として農業をスタートされ、平成28年に専業化したタイミングで自然栽培との出会い研究会に参加、現在は約8.5haの作付面積のうち約1.2haを自然栽培で作付けされています。
『世界一おいしいごはんが食べられるNIIGATAをつくる』をモットーに新潟市周辺の農家が集まって結成された「協同組合人田畑」にも参画され、環境に優しくおいしい農作物の栽培に日々努められているほしの農園の星野健介様にお話を伺いました。
自然栽培で亀の尾を栽培している約40aの隣接する2つの圃場を試験区とし、片方の圃場でアイガモロボを使用(アイガモ区)、もう片方ではロボを使用せず除草機のみで除草する体系(対照区)で栽培しました。
検証においては新潟県農業普及指導センターに協力いただき、幼穂形成期の残草量と収穫量の現地調査を実施。残草量は新潟県農業総合研究所の指導のもと乾物重で「50g/㎡」を基準とし、収穫量はロボを使用していない対照区を「100」として比較。また、除草回数と作業時間は営農支援ツール「アグリノート」に記録したデータを集計しています。
実績は以下の通り、アイガモロボを使用した圃場では<1回の除草作業のみで残草量は基準値以内に収まり収穫量も同等>という結果になりました。
星野様:自然栽培に取り組まれている知人から新潟市が協議会を発足させてアイガモロボを使った実証試験をする話を聞き、それに参加したのがきっかけです。アイガモロボは初期の頃から知っていましたし、子供の頃から機械いじりが好きで開発テストとかは興味が有るので、それも有りますね!
新潟市農業SDGs協議会による実証事業についてはこちら(農林水産省HPより)
星野様:アイガモロボを使用した圃場では除草作業が非常に少なくすんだので、大変助かりました。
例年は機械除草を3~4回行っているのですが、この圃場はロボを引き上げてから一週間後に中耕カルチの除草1回ですんでいます。アイガモロボを使用した圃場の隣で例年通りの除草作業を行った圃場と比べてみると、場所にもよりますけど、雑草の量はアイガモロボを導入した圃場の方が若干少ないように感じます。
また、ロボを使っていない圃場では株間の草が取れていませんが、この圃場では株間の草が少なくていいのかなと思っています。
星野様:導入した圃場ではそれほど大きな雑草もなく、刈り取りに邪魔になる草もかなり抑えられていたので刈り取り作業は非常にスムーズにできたと思います。収量に関しては、隣の圃場と比較してもほぼ同等でした。
作業的には、アイガモロボを使用した圃場では1回の除草でしたが隣の圃場では4回入っているので、3回分の作業短縮につながっています。短縮した時間を他の作業に割り振りできたのがよかったです。
星野様:今回アイガモロボを使用してみて良い点・悪い点が色々と分かりました。良いところは活かしつつ改良を加え、いい形でロボが進化していけば自然栽培で取り組む面積を増やしていくことができると思います。また、アイガモロボを使った栽培についての取り組みを発信することで、有機栽培に興味を持つきっかけになってもらえるのかなと思っているので、有機栽培を広めるお手伝いをしていきたいですね。